特に長年関わってきた新生児を含む乳児の診療にはひきつづき今後も力を入れたいと考えております。
育児中の不安は尽きないものですので何でもご相談頂ければと思っています。
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生後2か月になるとワクチンが接種できるようになります。なぜ体も小さな赤ちゃんにワクチン接種をしなければならないのか、それは乳児期から接種できるワクチンはいずれも“感染すると命に関わるような”感染症のワクチンだからです。
一昔前と比べて赤ちゃんに接種可能なワクチンの種類は格段と増えました。それは単に遅れていた我が国のワクチン行政がようやく諸外国に追いついてきただけのことなのです。意外に思われるかもしれませんがまだまだ我が国は“ワクチン後進国”である事に変わりありません。皆様にはぜひ予防接種に対しての理解を深めて頂きたいと思います。
当院では毎週水曜日の午前に専門外来を設け、乳児期のワクチン接種を行っております(他の曜日でも対応可能です)。水曜午前のみ接種後は親子サロンで接種後の経過観察をして頂く事が出来ます。保育士さんがいますので、病児保育の説明も聞いて頂けたらと思います。
BCGは、結核を防ぐためのワクチンです。実は今現在でも国内では多くの患者さんが発症しており決して過去の病気ではありません。BCGの効果を過信せずしっかり結核に対する意識を高めて頂く事も重要です。
生後5ヶ月~8ヶ月未満で接種することが望ましいとされています。
Hib(ヒブ)は、鼻や喉の粘膜に住んでいることもあります。通常はそのままでは病気になりませんが、ヒブが何かのきっかけで血液や肺の中に侵入すると、敗血症・髄膜炎・急性喉頭蓋炎といった命に関わる深刻な病気をひき起こします。通常は5歳以上の幼児はヒブによる病気にはかからないと言われますが、赤ちゃんにとってはとても恐ろしい病気です。
平成25年4月より公費負担の予防接種となりました。
肺炎球菌も髄膜炎・敗血症・潜在性菌血症・中耳炎などの多くを引き起こす原因の菌です。これによって命に関わる深刻な状態を招くこともあり得ます。
小児用13価肺炎球菌ワクチン・プレベナー13(PCV13)は肺炎球菌による重症感染症(髄膜炎・敗血症・潜在性菌血症・中耳炎など)の多くを引き起こす13種類の血清型を含みます。接種開始年齢により接種回数が4回~1回と異なりますが、回数が少ないからといって接種開始が遅れないようにご注意下さい。これも赤ちゃんにとってとても重要なワクチンです。
平成25年4月より公費負担の予防接種となりました。
4種混合ワクチンはジフテリア、百日咳、破傷風、ポリオに対するワクチンが一つにまとまったものです。1回の接種では不十分なので初回3回と追加1回の計4回4種混合ワクチンを接種し、さらに小学校6年生で百日咳を省いた二種混合ワクチン(ジフテリア、破傷風)を接種します。
B型肝炎ウイルスは肝炎の原因となるウイルスです。感染後は長く肝臓にすみつき肝硬変や肝臓がんを起こします。感染経路は分娩に母親からの感染(垂直感染)以外にも、実は感染源が不明のことも子どもの場合は多いとされます。
平成28年度10月より公費負担の予防接種となりました。合計3回の接種が必要です。
近年では予防接種のおかげできわめてまれな病気となりましたが、強い症状だけで無く重い合併症がでる事もあり時折ニュースにも流行が取り上げられている病気です。予防接種の効果は高いので忘れず積極的に接種してください。
麻しん風しん混合ワクチンは計2回の接種が必要です。1歳(1回目)・年長さん(2回目)になったら早めに受けてください。
水ぼうそうは約2週間の潜伏期間を経て、小さな赤い水疱と痒みが全身にあらわれます。発熱も珍しくありません。まれに重篤な合併症を起こすことがあります。1歳を過ぎたらできるだけ早めに接種しましょう。
平成26年度10月より公費負担の予防接種となりました(計2回の接種が必要)。
日本脳炎は豚の体内で増殖した日本脳炎ウィルスを蚊が媒介となって人に感染させるウイルスです。高熱や頭痛、おう吐、意識障害、けいれんなどの症状があらわれます。脳炎を発症した場合の死亡率は17%と高く、助かったとしても約半数の人に重い後遺症が残ります。
生後6か月(標準は3才)から予防接種が可能で合計4回の接種が必要です。
*平成7年4月2日~平成19年4月1日生まれの方は20歳未満までの間、いつでも日本脳炎の定期接種が受けられるようになっています。日本脳炎の予防接種回数が不足している人は接種を受けるようにしましょう。
子宮頸がんはヒトパピローマウィルス(HPV)の感染により起こる病気です。子宮頸がんは20~30代の女性で発症率の高い女性特有のがんです。十分な効果を得るために3回接種することが必要です。 ワクチンを接種してもすべてのHPVの感染を予防できるわけではありませんので成人してからも定期的に子宮頸がん検診を受けて下さい。
平成28年9月現在、厚生労働省からの通知により積極的な接種の推奨を一時中止しております。
おたふくかぜはムンプスウィルスの感染によって、おもに耳の下にある耳下腺が腫れる病気です。髄膜炎、膵炎や精巣炎といった合併症に加え、難聴などの重大な後遺症が知られています。これらを予防するためにも、1歳を過ぎたらワクチンを接種してください。
確実に免疫を獲得するために2回接種することをおすすめします。
インフルエンザウィルスは変異が早く、毎年流行があります。普通の一般的なかぜに比べて症状がつよく、乳幼児は重症化しやすいうえ脳症などの合併症を起こす可能性もあります。毎年流行する株を予測してワクチンが製造され、流行期になる前(10月~12月)に接種されます。
水ぼうそうは約2週間の潜伏期間を経て、小さな赤い水疱と痒みが全身にあらわれます。発熱も珍しくありません。まれに重篤な合併症を起こすことがあります。1歳を過ぎたらできるだけ早めに接種しましょう。
平成26年度10月より公費負担の予防接種となりました(計2回の接種が必要)。
B型肝炎ウイルスは肝炎の原因となるウイルスです。感染後は長く肝臓にすみつき肝硬変や肝臓がんを起こします。感染経路は分娩に母親からの感染(垂直感染)以外にも、実は感染源が不明のことも子どもの場合は多いとされます。
平成28年度10月より公費負担の予防接種となりました。合計3回の接種が必要です。
ロタウィルス胃腸炎は激しい下痢やおう吐によって脱水を起こしやすい病気で入院を必要とすることも少なくありません。けいれんがみられることもあります。感染力はとても強く、環境整備に注意するだけでは防ぎきることが難しい感染症です。ワクチンにより重症化を防ぐことが可能です。
ロタウィルスワクチンは2種類ありますが、当院では2回接種で済むロタリックスを採用しております。生後6週から24週までの間に2回経口接種します(シロップを飲みます)。1回目の接種は生後14週6日(生後3か月半過ぎ)までに受けることが推奨されています。